ぜぶらいと

オタクごと:リアルごと=8:2ぐらい。の予定。

「Twitterでググる」

Twitterでググったら、めっちゃ出てきそうじゃないですか?」

職場の後輩が何気なく言った一言が面白いな、と思った。「ググる」という言葉は元来、「Google検索する」の略語だ。私の言語感覚では、自分で使用する際にはその意味をあてている。他の人の使用に対しては、Yahoo!やBingを使ったからといってわざわざ「ググっていない」と言及するほどではないが、検索エンジンを使った検索を指す言葉だと捉える。少なくとも「Twitter内で検索機能を使う」という意味での「Twitterググる」は私の語彙にはない。

 

私は大学時代に文学部で日本語学を専修していた。「日本語学を学んだ」と話すと、「言葉の間違った使い方や、乱れた日本語が許せないでしょ」のようなことを言われることがあるが、むしろ逆だ。特に好きだった教授たちの講義では、言語の使用における、時代差・世代差や地方差などがテーマになることが多かった。ディスカッション形式の授業では、「最近こういう言葉が出てきた」という話から、「では学生のみなさんはこういう使い方はするか?」というアンケートが始まったりする。「その内こういう変化をするのでは?」「派生でこういう言葉も出そう」のような予測を聞くのはとても興味深くかった。

 

Twitterググる」は、「ググる」の本来の意味から『Google』部分が抜け落ちて『検索する』の意味だけが残った形だと思われる。既に「Yahoo!ググる」という表現は聞いたことがあるし、その内この使い方が定番化するのかもしれない。産まれた時から「ググる」という言葉がある世代は、語源を意識せずに「検索する」の意味で使うようになったりするのかもしれない。ググったら、「ググる」の発現が2001年ごろらしいので、既に中高生世代はその状態でもおかしくはない。あるいは、普段に私が10代以下の人と接することがほとんどないため気付かないだけで、若い世代の中で「ググる」は既に死語で、代わりの語彙があるのかもしれない。

 

これからも変わり続ける日本語を見ていくのは楽しそうだ。